2人乗り・超小型モビリティの車両区分を検討へ…国交省

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軽自動車よりさらに小さくコンパクトで、ミニカー(原付1種の4輪車)より性能が高い超小型モビリティ(超小型車)のガイドラインが4日、国土交通省から発表された。

これまで超小型モビリティの概念は統一されていなかったが、超小型モビリティのイメージや想定される使い方などをガイドラインで示した。

超小型モビリティは、低炭素社会に適応する電動車で、高齢者や子育て、観光などを用途とした手軽な交通手段としての役割を担っていくことが目的とする。

半径5km圏内、1日10kmほどの移動をすることを前提に、次の3点がニーズとして上げられている程度。
・乗車定員1人~2人
・一定の荷物を積むことができる
・手頃な価格と維持費

ガイドラインにニーズとして上げられた条件は多くない。作成で中心的な役割を果たしたのは自動車局環境政策課だが、超小型モビリティの検討は途上にあるため、あえて限定しなかった。ただ、その位置づけは、ミニカーのように現状追認ではない。

「超小型モビリティは地域の暮らしの中の移動ニーズに最適な形を目指した乗り物で、今までの自動車とは一線を画す」と、星昭彦対策官は話す。

最終的には、超小型モビリティを道路運送車両法の中の車両に位置付けたい考えだ。車両区分や安全基準などの法令整備を進めることも視野に入れている。実現すれば半世紀ぶりの新しい車両区分の登場となる。

ガイドラインで想定される超小型コミューターは、現行制度ではないため、ほとんどがコンセプトカーとして自動車ショーなどに出展されているレベルだ。

スズキの『Q-CONCEPT』、ダイハツの『PICO(ピコ)』、ホンダの『マイクロコミューターコンセプト』、日産の『ニューモビリティコンセプト』などがそれだ。また、唯一の量販車と呼べる車両では、現行の原付1種の基準に合わせたトヨタ車体の『COMS(コムス)』がある。

そのため自動車局は、今年度中にこのガイドラインに沿った条件で超小型モビリティの大臣認定制度などを創設。自動車メーカーをはじめとする開発者が超小型モビリティを開発しやすい法令上の整備を進め、地方自治体などで超小型モビリティを使った実証実験をしやすい環境を整える。

新しい基準に基づく車両の開発は、現行の大臣認定制度を使えば、保安基準などの適用を除外して取り組むことができる。しかし、現行制度では実証実験の場所や期間が制限され、申請手続きも複雑だ。そのため超小型モビリティでは、より多くの新しいアイデアをすくい上げ、低コストで実現するために、車両の実現に沿った運用しやすい認定制度を考える。

今回のガイドラインでは、セグウェイのように立ち乗り型で歩行支援などに使える超小型モビリティ含まれていない。歩行支援を含む超小型モビリティは、現在実施中のモビリティロボット実験特区の実験結果を待って検討が進むことになっている。
《中島みなみ》

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