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【VW up! 海外試乗】国産車との違いに「力が抜けた」…桂伸一

試乗記 輸入車

話題のスモールカー、VW『up!』で欧州横断1200kmを遂行してきた。正直“力が抜けた”。もちろんその完成度の高さに、である。

VWの考えはこうだ。「自動車後進国はこれから国民車の需要が増える。その時に現在のスモールカーの安全基準では到底容認できない(筆者も同感)。VWが考えるスモールカーの安全性や操縦安定性の基準を具現化したのがup!である。

走り始めたとたん、もうそれは完全にVWのテイストだった。シンプルな室内だが、日本の同クラスのチープでコストダウン感がない。走行中はいかにも太い骨格のボディに守られた安心感がある。

3気筒1リットルは75ps/9.7kgmを5速MTで伝える。全開にすると6000rpm回って170km/hを4速でマークする。驚きは高回転になるほど各部が同調して回転とノイズバランスが整い、むしろ静粛性が高まる点。バランサーシャフトなしでもこの質の高さが造り出せるのも驚きだ。

しかもこの速度で平然とレーンチェンジをこなし、高速コーナリングも何の不安も感じさせない“四輪”で大地を捉えた安定感の高さには、クルマ造りそのものを含めて国産とのあまりのレベルの違いに愕然とし、「力が抜けた」のである。

日本へは2ペダル自動クラッチ操作のセミAT仕様で上陸する。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

桂伸一|モータージャーナリスト/レーシングドライバー
1982年より自動車雑誌編集部にてリポーター活動を開始。幼年期からの憧れだったレース活動を編集部時代に始め、「乗れて」「書ける」はもちろんのこと、読者の目線で見た誰にでもわかりやすいレポートを心掛けている。レーシングドライバーとしての戦績は、アストンマーティン・ワークスからニュルブルクリンク24時間レースに参戦。08年クラス優勝、09年クラス2位。10年は…!? レース直前にスポンサー絡みのドライバーに割り込まれて不参加。世知辛い世の中であります。
《桂伸一》

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