明電舎と住友電工は29日、住友電工のアルミニウム多孔体「アルミセルメット」を電極材料として使用する電気二重層キャパシタを共同開発すると発表した。EV、HEVなど自動車分野を主な市場として、2015年度の製品化を目指す。
明電舎と住友電工は、アルミセルメットの特長を活かした電気二重層キャパシタの共同研究に2011年から取り組んできた。
今回、集電体にアルミセルメット、活物質にカーボンナノチューブ、電解液に不燃性のイオン液体を適用することで、アルミ箔、活性炭、有機電解液を用いた従来の電気二重層キャパシタと比較し、体積エネルギー密度は約3.4倍、かつ広い温度範囲での作動および高い出力密度を実現した。
両社は、体積エネルギー密度を約5倍まで高めることを目標に今後も共同研究を継続し、HEV、EVの加速時の動力アシストや減速時の電力回生など自動車分野を主たる市場と位置づけ、2013年度のサンプル出荷、2015年度の製品化を目指す。