「第39回東京モーターサイクルショー」(東京モーターサイクルショー12)が23日、東京ビッグサイトで開幕した。会場にはさまざまなオートバイが展示されているが、その中で来場者が仰天したオートバイがあった。
あしたばフューネストの『MIROKU(ミロク)』がそれだ。同社はオートバイとは全く関係のない、埼玉県所沢市にある葬儀業者で、ミロクはなんと霊柩仕様のサイドカー。ホンダの『ゴールドウィング』にそれがついているのだ。
同社関係者によると、構想から3年かけて完成させたそうだ。ゆったりとお棺を納めることのできる十分なスペースを確保しながらも、走りを意識したという。空気の流れを検討し、高速道路利用の移動にも対応すべく流線的なフロントデザインにした。ボディサイドのラインは弥勒菩薩の顔をイメージしたとのことだ。
ボディはFRP製モノコック構造で、インナーボディとアウターボディによるダブルの構造。ゆがみや騒音の発生を最少に抑えた頑丈さと高質感を実現した。内装は明るいトーンの内張と暖色系のLED照明でまとめられている。フロアはお棺を載せやすい高床とし、最高級スライドレールにより吸い込まれるように静かに収納できるという。
サイドカーの開発費は450万円で、4月から実際に稼働する。こんな“霊柩車”がやって来たら、葬式に参列した人はきっと驚くに違いないだろう。