マツダは9日、日本ポリプロと共同で、従来と同等の剛性を保ちながら、車両の軽量化を実現する自動車部品用の樹脂材料を開発したと発表した。
部品をより薄肉で製造できるため、材料使用量の大幅な削減が可能となり、フロントおよびリアバンパーに採用した場合、約20%軽量化することが可能となる。
製造工程においては、薄肉化により成形時の冷却時間を短縮したことに加え、CAE解析技術の活用により樹脂材料の流動性を最適化することで、従来は約60秒かかっていたバンパーの成形時間を、半分の30秒に縮めた。これにより、製造時の消費エネルギーを大幅に削減できるとしている。
脂材料に含まれるポリプロピレンとゴムを、それぞれ特性の異なる2成分で混合し、バンパー基材の表面と内部で必要とされる機能に合わせて、2層構造で配分することに成功。これにより薄肉化しても、基材表面は塗膜付着性、内部は剛性と衝撃吸収性に優れた軽量バンパーを実現した。
マツダでは、新開発の樹脂材料を採用したクラス最軽量のバンパーを、今春から販売開始する新型クロスオーバーSUV『CX-5』に搭載し、順次新型車に展開していくことを予定している。