トヨタ自動車の豊田章男社長は、プレスブリーフィングのほぼ半分を、同社の「モノづくり」に対する想いアピールする内容とした。東日本大震災やタイの大洪水、さらに円高など自動車産業の試練が続いているだけに、業界を代表するメッセージのようにも聞こえた。
豊田社長は、相次いだ自然災害に際し、トヨタにできることは?と、自問したという。結論は「モノづくりを通じ、地域の人たちと未来を創造する」ということだったと述べた。
そのうえで、トヨタは東北やタイから退くことはなく、「むしろ地域の人と力を合わせ、復旧・復興の原動力になりたい」と語った。
さらに、製造業の環境がどんなに厳しくなっても「モノづくりの底力」を信じると強調。同社の新たな企業メッセージとして展開している「Fun to drive, again.」と「Never give up」を合言葉に、未来のクルマ社会の実現に向けて着実に歩みたいと訴えた。