「JATA旅博2011」(じゃたたびはく)が1〜2日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。144の国と地域が986のブースを構え、過去最多の参加国を集めた。
今年は名称を「JATA国際観光会議・世界旅行博」から「旅博」と改め、居ながらにして旅行気分が味わえるように、旅ファンの人気をさらに盛り上げる見所を揃えたことから、さらに注目を集めた。
例えば、旅には欠かせない味覚は「ワールド・フード」と「ホテル・グルメ」の2本立てで、在日公館が推薦するご当地料理のショップが出店するほかに、旅先の有名ホテルの味のいくつかを旅博の中で再現。来場者がテイクアウトで楽しめるようになっていた。
また、会場内にウエストとイーストの2つのステージを設けて、各国の舞踊など「ステージ・パフォーマンス」を披露。1日中、ほぼ切れ目なく各国のパフォーマンスを続けたことで、来場者を飽きさせなかった。
グッズは、北アフリカと中近東の珍しい一品が中心。例えばガーナブースではシアの実からとれる保湿剤「シアバター」が、800円(35g)という手軽な価格で、手に入れることができた。
韓国ブースではカジノ、沖縄ブースには美ら海(ちゅらうみ)水族館から巨大水槽が持ち込まれ、予約制だったが南国のエステ体験ができるなど、旅博で旅先体験ができたのもおもしろい。
成田空港会社は来場者にパスポートを発行している。各国ブースに用意されたビザスタンプを集めると、記念品がもらえるキャンペーンを展開して旅行気分を盛り上げた。
そして、何よりこのイベントでは、行き先に迷っている観光客が、現地の人と実際に話せたことだ。相談相手は各国の観光局、国内の観光課など国内外の一線の観光担当者が、最新の観光情報を披露した。中にはアメリカの税関国境取締局も名前を連ねて、旅博の幅広さを実感させた。