三井物産は、ロシア大手の鉄鋼メーカー、セヴェルスタール社と自動車向けの鋼材加工・販売会社を共同で設立することに合意。13日に契約を締結した。
新会社はロシア第2の都市、サンクトペテルブルグ市近郊に建設。資本金は約25億円で、2013年半ばの操業開始を目指し、年間加工能力17万トンの鋼材加工センターを開設する。この契約により、同社は総合商社として初めてロシアで鋼材加工事業に参画することになる。
ロシアの自動車販売台数は、2016年には年間300万台を超え、世界第7位の自動車市場に成長する見通し。こうした成長市場を取り込もうと、ロシア北西部には、外資系自動車メーカーや部品メーカーが多数進出。自動車産業の一大集積地のひとつとなっている。
そうした中、ロシア政府は国内自動車産業の発展に向けて、自動車部品・素材の現地調達化を推進。今後、大きな鋼材加工需要の伸びが見込まれている。
同社はこれまで世界各地の鋼材加工センター運営で培ってきた操業・営業ノウハウと、セヴェルスタール社の鋼材安定供給力及び技術力を融合することで、ロシア市場における鋼材加工事業基盤の強化を目指す。