放射線量の測定にスマートメーター活用

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独立行政法人の情報通信研究機構(NICT)は、線量計をスマートメータの無線機と接続し、継続的に常時、放射線量を測定、その測定値の時間的な変化を収集・表示することに世界で初めて成功した。

また、今回、放射線量の高い地域で人の立入りを抑えた放射線量監視の一形態についても実証した。

NICTが開発したスマートユーティリティネットワーク(SUN)無線機に、線量計を接続し、定期的に読み出された測定値データを、IEEE802委員会によるSUN標準化ドラフトに準拠したデータフレームフォーマットにより、伝送することに成功した。

実証試験では、マルチホップによるSUN無線伝送エリアの拡張性を確認した。無線機は災害時、給電できない場合にも対応し、駆動が可能なように、アクティブ期間・非アクティブ期間を有効に利用した省電力化を実現する通信方式を備えており、想定する放射線量監視で効果的な動作が可能。このため、1%以下のアクティブ期間を適用した省電力動作の実証も行った。

実証試験によりSUN無線機を用いて、常時、放射線量を測定し、時間的な変化を収集・表示することに世界で初めて成功した。同時に、放射線量の高い地域に人が立ち入らず放射線量を監視する手段の一形態についても実証した。

NICTでは今後、IEEE802委員会によるSUN標準化と、国内の無線局設備規則整備が今年度中に完成することを見込みながら、実証試験の成果を使ってSUNシステムの早期導入を促進、ICTを利用した安全安心社会の実現を目指す。

《レスポンス編集部》

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