自転車で帰省して見つけたこと

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浅草・雷門前。クルマ・バス・人力車・歩行者と混雑するなかを走ることになる。
  • 浅草・雷門前。クルマ・バス・人力車・歩行者と混雑するなかを走ることになる。
  • 東京スカイツリーに接近。浅草通りは意外と空いていた。
  • 車道を通過するときは停車中のクルマの挙動などにも注意を。
  • スマホの「いつもNAVI」が自転車帰省に便利だった。
  • 上野公園・不忍池の蓮の花がポッと咲く。
  • 都営バスから国際興業バスへと路線バス網が変化することで埼玉エリアに入ったことを感じる。
  • 引越し作業で忙しいトラックたちも多く見かけた。
  • 東京・埼玉県境の荒川を越える。埼玉県庁のゴールまであと少し。

猛暑が続く今年のお盆。あまりの暑さにマイカー利用を控え、熱中症・日焼けなどの対策を万全にし、BMX(小径自転車)で帰省を試みた(13日)。都心の交通状況や街の賑わいなど、肌で感じた話題をまとめてみた。

スタートは全国各地のナンバーのクルマが集まる東京・墨田の東京スカイツリー。浅草・上野を経由し、中山道(国道17号)を北上し、埼玉県庁をゴールとする約25kmの道のりだ。

気温や日差しの激しい時間帯を避け、16時ごろに出発。日が傾きかけ、暑さもいくぶん和らいだ頃、自分の身体と常に対話しながらペダルを踏みはじめる。

地図はドコモのスマホ『GALAXY S SC-02B』にデフォルトで組み込まれている「いつもNAVI」を参照。ナビはしてくれないが、VICSによる渋滞情報などが拾えて、信号待ちなどの停車中にチラリと見る程度でもおもしろい。

●見つけた 1…警察の取り締まり「点と線」

都心から埼玉へ。道中で頻繁に見かけたのが、警察官による取締りシーン。この日、パトカーや歩道に立つ警察官の数が多かった。

「このお盆の時期は都心の交通事故がすごく多いんです。県外ナンバーのクルマもいっぱい走っているでしょ。ドライバーはどこか注意散漫になってて、右折禁止レーンを右折してしまったり、携帯電話で通話しながら走ったり、シートベルトを掛け忘れたり。こうしたドライバーの不注意に対して、いわゆる交差点などの点の取締りと、走行中の線の取締りを強化しているところです」とある警察官は教えてくれた。

●見つけた 2…都心はやはり「下は空いてて上はダメ」

ハザードを出して連なって停車する引越しサービス系のトラックを見かけた。「お盆休み中に引越しを済ませるという人たちも意外と多い」とあるスタッフは話す。

「都心の一般道はこの時期空いている。遊園地や大きなショッピングモールなどのレジャースポット周辺をはずせば、都内の移動は首都高利用よりも早く着くこともある。お盆の首都高はもう慢性的にダメですね」と同スタッフ。確かに「いつもNAVI」の渋滞情報も首都高だけ“真っ赤な道”となっていた。

●見つけた 3…おばあちゃんの原宿は「底なしの閑散期」

中山道を北上する途中にある、おばあちゃんたちの原宿・巣鴨地蔵通り商店街。夕暮れどきに沿道を掃除する店舗スタッフの人に話を聞くと、苦笑いしながらこう語る。

「ココはお盆の時期はまったく人がいない。最もお客さんが少ないシーズンですよ。おじいちゃんおばあちゃんがメインターゲットでしょう。ご年配の方々がわざわざ酷暑のなか外出するはずがない。涼しくなりかける9月ごろにお客さんがやっと戻ってくるという感じ。この商店街が最も賑わうのが1月4日の年初めの縁日と大型連休ですからね」

●見つけた 4…当たり前だけど「寄り道が楽しい」

いつもクルマのハンドルを握る者にとって、駐車場を探すわずらわしさから開放させてくれるのが自転車だ。気になったところで自転車を止め、見たい・聞きたい・触りたいところへスグに行ける。

見ごろを迎える上野公園・不忍池の蓮の花、中山道・一里塚の史跡、ゆったりと流れる荒川の水面、都バスから国際興業バスへと移り変わる路線バス網……。

クルマの車窓とはまたひと味違う楽しみがあり、通いなれた道や地元の商店街などの盛衰も垣間見られて、おもしろい。

●見つけた 5…クルマのドア開閉には「どちらも注意」

ヒヤッとしたのがクルマの突然のドア開閉だ。歩道側から、または車道側から停車中のクルマの脇を通過しようとしたそのとき、ドアが急に開いたりする。自転車乗りもドライバーも、ドア開閉には注意を。

自転車乗りは歩行者やバス・タクシーの乗降客をはじめ、人やクルマの動きなどに常に目を配りながらの移動となる。ドライバーもサイクリストも、お互いに気配りを忘れずに。

お盆のピークを避け、これから帰省する人も少なくないだろう。折りたたみ自転車を高速バスや鉄道に載せ、故郷の街を自転車でアプローチするという楽しみ方もあるだろう。

熱中症や日焼けなどの対策に万全を期し、“自分らしい帰省スタイル”を体感してほしい。

《レスポンス編集部》

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