自動車故障診断機(スキャンツール)を手がけるエムログは、新車・中古車の販売買い取りを手がけるオニキスグループにスキャンツールをOEM提供する。
オニキスグループを運営するオートコミュニケーションズは、8月から実施する『オニキスへGO!GO!GO!フェア』の「OBD点検サービス」でエムログから供給を受けた通信型スキャンツールを利用する。
オニキスグループ加盟店は全国に約300店舗ある。これらの加盟店に対し、段階的にスキャンツールの導入を行う。
オニキスへGO!GO!GO!フェアは、全国のオニキス加盟店でOBD点検の無料サービスを実施する。一般のドライバーに車両の電子点検を周知させ、気軽に点検が受けられる環境を提供する。
エムログがOEM提供する製品は、同社の通信型スキャンツール「イーグルキャッチ」がベースとなっている。同製品は、通信型診断端末、KDDIのパケット通信網、センターサーバーで構成されている。端末にCDMA1X通信モジュールを搭載し、点検や消去を行うとデータは全て自動的にセンターサーバーへ蓄積される。顧客情報や車両情報などがインターネット上で管理できるようになっている。
オートコミュニケーションズが、エムログのスキャンツールを採用した背景には、本部で点検・車両情報の一元管理が可能であることや、操作が簡単であることなどが理由としてあげられるという。スキャンツールを自動車整備装置と同時に顧客へのアプローチを行うマーケティングツールとしても活用する。
本サービスを実施し、エラーコードが出現して整備しなければならない状況が生じた場合、オートコミュニケーションズは、地域の自動車整備事業者との業務、情報、システムの連携を通して問題解決を図る。こうしたスキームを構築し、オニキス加盟店が地域のOBD点検ステーションとしてハブ的役割を担うことを目指す。
オートコミュニケーションズは、オニキスグループで販売する全ての車両に「OBD故障コード確認済み」という認証を与える。将来的には、共有在庫情報を集約する機能や、現在実施している「オニキス110項目点検シート」とのシステム連携を行う方針。