睡眠薬を飲ませて事故誘発、借用書奪還が目的だった

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今年5月、知人の男性に睡眠薬入りの清涼飲料水を飲ませ、岡山県浅口市内で2人が死傷する交通事故を誘発させた59歳の女について、岡山県警は1日、詐欺容疑で再逮捕するとともに、55歳の女を共犯と断定し、同容疑で逮捕した。

岡山県警・玉島署によると、問題の事故は2011年5月13日午後2時50分ごろ発生している。浅口市金光町佐方付近の国道2号を走行していたワゴン車が路外へ逸脱。斜行しながら道路左側の歩道に乗り上げ、散歩をしていた71歳の女性と、三輪車に乗っていた女性の孫で3歳の男児を次々にはねた。2人は近くの病院へ収容されたが、女性が頭部強打でまもなく死亡。男児も頭部骨折の重傷を負っている。

運転していた70歳の男性は運転中に意識を失ったとみられ、警察は後に自動車運転過失致死傷容疑で逮捕したが、男性には意識を失うような持病はなかった。尿検査を実施したところ、睡眠導入剤の成分を検出した。

その後の調べで、事故直前までクルマに乗っていた59歳の女が睡眠導入剤の入った清涼飲料水を男性に飲ませていたことが判明。女を男性に対する傷害容疑で逮捕し、起訴後に2人死傷事故を起こしたことについて重過失致死傷容疑で再逮捕していた。

さらに調べを進めたところ、女が「孫の心臓手術に必要だ」などと称し、男性から1000万円を騙し取っていたことが判明。供述内容から「睡眠導入剤を飲ませたのは借用書の奪還が目的」と断定し、詐欺容疑で再逮捕した。

また、この女に男性を紹介したとして、知人の55歳女についても詐欺の共犯と認定して同容疑で逮捕したが、調べに対して容疑を否認しているという。

《石田真一》

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