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[クロネコヤマトの宅急便電車]地方鉄道の活性化や、安全で安心なまちづくりに期待

自動車 ビジネス 企業動向

ヤマト運輸と京福電鉄(嵐電)は17日、「路面電車を使用した低炭素型集配システム」を発表した。配達荷物をヤマトの拠点から西院車庫までトラック輸送、車庫から嵐山駅・嵐電嵯峨駅までを電車で輸送、そして各駅から各戸へ自転車で配達される。地方鉄道の活性化や、まちづくりに期待が寄せられる。

京福電鉄代表取締役社長の西田寛氏は、今回のシステムに付いて「地方鉄道はどこも困窮しており、この取り組みが(新たな収益源開発の)きっかけとなって地方鉄道の活性化につながってほしい」と語った。

同社にとってこのシステムは「メリットだらけ」とのこと。西院車庫にトラックを乗り入れるための采配が必要になるほかは、新たな投資は不要。嵐電の貸切運行は同社が営業メニューに入れている制度で1台1万円とのこと。これに、同乗する配送員の運賃を加えてヤマト運輸に請求するという。年間で365万円プラス運賃分の収入となる。

西田氏は、他の運送会社からオファーがあった場合も同じメニューで対応する考えだ。また、現在は営業車両をそのまま使っているが、将来的に輸送量が増えた場合は、旅客用として退役した電車のシートを取り外すなどした「荷物輸送専用車」の対応も検討するとのこと。また、現在は嵐山駅と嵐電嵯峨駅周辺の集配のみで実施しているが、将来は電車とホームの高さが同じ各駅でも取り扱うという。車道幅が少なく宅配便のトラックを停めにくい路面電車区間を、電車で堂々と荷物を通せる。また、定時性の確保にもつながるため、ヤマト運輸にもメリットが大きい。

京都市交通政策監の水田雅博氏は、今回の取り組みについて「京都市として歓迎している」と評価した。京都市は「歩く街京都、人と公共交通優先のまちづくり」を目指している。これは交通政策面だけではなく、地域の人々のライフスタイルをクルマ中心社会から「歩いてこそ楽しめるまちづくり」とのこと。

CO2削減を歓迎するだけではなく、トラックからリヤカー付き自転車になって「配達員が大人や子供に笑顔で挨拶していただける。防犯など地域コミュニティにも役立つ」と、安全で安心なまちづくりに期待を寄せた。また、配達員は道に詳しいため「渡月橋はどこか、太秦撮影所はどこかなど、観光客の窓口にもなっていただけるのではないか」と語った。こうしたメリットをすべて含めて「全国の都市にこの動きが広がれば嬉しい」と締めくくった。
《杉山淳一》

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