ヤマハ発動機は、静岡県菊川市丹野地区に建設を予定していた新しいテストコースを6月に着工すると発表した。
新設する「菊川テストコース」は当初、2009年8月に農地転用の許可取得後、敷地全体の土地取得を完了した上で、同年10月に着工、2012年秋の完成を計画していた。しかし、リーマンショック後、計画を凍結していた。
今回、許可権者である国、地元からの要請や、アジア、中南米など二輪車需要が増加している新興国向けのモデル開発拡大に対応するため、投資額を縮小した上で建設凍結を解除することにした。
同社は業績が順調に回復しているため、投資に踏み切る。
新テストコースは、取得済みの49万平方mの敷地内に、1.9kmの周回路をはじめ、山岳路や埃試験路、付帯施設を建設、新興国向けの中小型二輪車の安全・環境性能を達成するための実験を行う。
建設では環境保全を考慮、外周には一定幅の既存植生を確保するとともに、それ以外の樹林についても現在の動植物生態環境を損なわない配慮する。