日立製作所が発表した2011年3月期の連結決算は、純利益が2388億円となり、過去最高益となった。
売上高はエレクトロニクスや自動車関連分野の需要が世界的に回復したことや建設機械向けの増収で前年同期比3.9%増の9兆3158億円となった。3月11日の東日本大震災の影響で広い範囲で被害が発生したものの、期末に近かったことから、今期の業績への影響は限定的となった。
収益では、営業利益は同119.9%増の4445億円と大幅増益となった。増収効果に加え、事業構造改革の進展、資材費・固定費の削減、電子装置・システム部門やコンポーネント・デバイス部門、高機能材料部門、建設機械部門、オートモティブシステム部門の収益が増益となった。
税引前純利益は同579.8%増の4322億円だった。
今期の業績見通しは東日本大震災の影響で合理的な算定ができないため、公表を見送った。