スズキの原山保人取締役専務役員は10日、都内で開いた決算発表会見後、記者団に独VW(フォルクスワーゲン)との業務提携の推進が難航している背景について言及した。
原山専務によると、VWは3月に発行した年次報告書でスズキについて、財務的にも経営方針の面でも重要な影響を与えるパートナー、との主旨で記述しているという。
これに対し、ススキ側が反発している。原山専務は、2009年末の提携合意時から「それぞれ独立した企業体であり、イクオールパートナーを出発点にしてきた。まずこれを再確認しないと進めない」と強調した。
原山専務は、「そもそも提携はVWからの申し出であった」との経緯も明らかにし、「対等」の立場には徹底してこだわる方針を示した。業務提携に関してはいくつかのテーマがあるというものの、「入り口論」に戻った格好で、今後も難航が予想される。