東京電力は3日、福島第一原発1号機の原子炉建屋に入ったパックボット(Packbot)の映像を公開した。4月26日に続く、2度目の現場確認となったが、屋内の放射線量はほとんど変わらない高レベルのものだった。
放射線量を初めとした各種の測定とカメラによる漏水の確認が主な目的で、1階の北側の二重扉から進入。前回とほぼ同じルートを走り、ドライウェル圧力計付近、電気ペネトレーション(原子炉格納容器の電気配管貫通部)、SHCポンプ室の入口の3か所で放射線量を計測した。
映像は、線量計を搭載した1号機が先行し、その姿をカメラを搭載した2号機が撮影。さらに、その映像をパソコンのモニターで確認する様子を、作業員が撮影したものが提供されている。
全体で3分43秒ほどの映像。2分を経過した辺りでパックボットは、点検用の機材を収納する機器ハッチを映しだしている。この機器ハッチの向こう側が原子炉格納容器だ。
さらに、カメラは上部を仰ぎ、原子炉格納容器から電気ケーブルが貫通する電気ペネトレーションを映している。格納容器からの水の漏えいが疑われる部分の確認を行っているが「液体の漏えいは観察されなかった」と、同社立地本部の松本純一本部長代理は解説した。
パックボットで測定した放射線量は以下の通り。
・ドライウェル圧力計=11.7mSv/h
・電気ペネ・機器ハッチ=10.5mSv/h
・SHCポンプ室入口付近=1200mSv/h