富士通テンは、タクシー車両情報表示システム『Type-L』を新たにラインナップし、4月中旬から販売開始した。
同時に、最上位モデル『Type-A』とミドルモデル『Type-S』について2016年のタクシー無線完全デジタル化に向けタクシー事業者の多様なニーズに対応するようリニューアルした。
国内のタクシー無線は、2016年にデジタル無線に完全移行する。デジタル化によりデータ伝送が高速化し、従来のアナログ方式と比較してスピーディな配車が可能となる。
デジタル無線は、中~大規模事業者を中心に導入が進み、現在、無線搭載車両約21万台のうち、3割を超える約7万台に達している。今後、車両台数が少ない事業者でも導入が進む見通し。
今回これまで培ってきたノウハウを投入、音声配車主体の小規模事業者向けに簡単・手軽に配車業務を効率化するタクシー車両情報表示システムType-Lを新規投入した。
Type-Lは、配車センターのパソコン画面では待機場所別の車両や、走行中の車両の実車/空車状態までひとつの画面で確認でき、速やかに配車指示ができる。
また、全ての操作をキーボードのボタンに割り付け、マウス操作に不慣れでも簡単に操作できる。さらに画面に待機場所別車番一覧表と地図上に車番を表示する「車番・地図表示タイプ」と、待機場所別車番一覧表のみを表示する「車番表示タイプ」を選択できる。
また、中~大規模事業者向けシステムのType-A、Type-Sもリニューアルし、コスト負担軽減とサービス向上の両立を図った。
Type-Aは、複数の事業者で基地局無線機やセンターサーバを共有する機能(オプション設定)をレベルアップした。各社の配車ルールを個別で設定できるなど、運用の独立性を高めるとともに、設備の共用化により事業者1社当たりの設備導入コストを低減できる。
さらに、配車指示や操作性に関する機能アップを昨年モデルからType-Aでは26項目、Type-Sでは7項目実施し、効率的な受付・配車業務をサポートできるようにした。