全日本空輸(ANA)は、世界で初めて導入するボーイング『787』の就航に向けて4月18日から787パイロット養成の訓練を開始した。
ボーイング787の乗員訓練は、最新鋭のフル・フライング・シミュレーター(FFS、模擬飛行装置)、フライト・トレーニング・デバイス(FTD、飛行訓練装置)、デスク・トップ・トレーナー(DTT)といった訓練機器を活用して実施する。このうち、FFSは、シミュレーターの動作を油圧と電気を組み合わせることで、消費電力を従来のFFSと比べて約8割削減できる。
また、ボーイング777との共通性を持たせた特長を活かし、従来の訓練プログラムに比べ、効率的に訓練を行うことができるようにしている。
18日から開始した訓練は、ANAとボーイング・トレーニング&フライト・サービスズ(BTF)で行われ、ANAの機長10人が参加、5月17日に最初の技能証明に関する訓練を修了する予定。
BTFが実施する787パイロット養成訓練を受けるのはANAが世界初。今年度は787のパイロット約80人を養成する計画だ。