米航空宇宙局(NASA)とゼネラルモーターズ(GM)が、先進ロボット工学の分野で提携して共同開発したロボット『Robonaut2』(R2)がスペースシャトルのディスカバリー号に搭乗し、国際宇宙ステーションでの初の任務に向けて出発した。
両者が開発した高性能ロボットは、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターで、NASAとGMの技術者、科学者らが技術、知識を集結して完成させた。R2は国際宇宙ステーションのクルーを支援するため、高度な制御技術、センサー技術、視覚技術を搭載した。
GMでは、R2の開発を通して得た技術を同社の技術者がグローバルに共有することで、将来の自動車開発スタッフが最新技術を入手できるとしている。
具体的には、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックのいくつかの現行モデルには、車線逸脱警報システム、側面死角警報システム、適応走行制御システム、パーキングアシストシステムなど、センサー技術を利用した衝突回避技術が搭載されているが、R2の高度なセンサー機能によって、革新的な自動車安全システムの開発が実現可能となるとしている。
また、R2の技術は作業環境の安全性の向上にも役立てることが可能で、今後、様々な製造現場での技術革新が期待されているとしている。