フェラーリは9月30日、パリモーターショーにおいて、「HELE」システムを組み込んだ『カリフォルニア』を発表した。
フェラーリは、環境性能の向上を目標に掲げているが、今回のHELEもその一環だ。HELEとは、「ハイ・エモーション・ロー・エミッション」の略。フェラーリならではの走りのエンターテインメント性は維持しながら、環境性能を引き上げようという考え方だ。
HELEは、ハイブリッドほど大規模なアプローチではない。まず、アイドリングストップ機能を採用。わずか230ミリセコンドという短時間で、エンジンは再始動する。
さらに、エンジンファン、燃料ポンプ、エアコンコンプレッサーなどをオンデマンド制御化。シフトチェンジのパターンも、ドライブスタイルに合わせて最適化した。冷却系の2kgに渡る軽量化、高速走行時の5%のドラッグ低減などの改良も施された。
これにより、カリフォルニアのCO2排出量は299g/kmから270g/kmへ改善。フェラーリによると、市街地走行では最大23%エミッションを減らせるという。
また、前述のさまざまな効率化によって、フェラーリは「最大トルクの2.5kgm向上と同等の効果が得られる」と説明している。HELEは順次、他のモデルにも拡大設定される可能性が高い。