GSユアサは、ディーゼルハイブリッド車両など向けに開発した産業用リチウムイオン電池モジュール「LIM30H-8A」を活用した車両駆動用蓄電池システムが、近畿車輛が開発した米国向け次世代ライト・レイル・ビークル(LRV)営業先行車に採用されたと発表した。
この車両駆動用リチウムイオン電池システムは、近畿車輛と共同開発したもので、GSユアサの小型・軽量、高出力のリチウムイオン電池技術と、近畿車輛のLRV技術を組み合わせた。
システムを搭載する次世代LRV営業先行車「LFX-300」は、米国市場向けリチウムイオン電池駆動100%低床LRVで、電化区間走行時、必要に応じて架線から蓄電池に充電し、非電化区間を蓄電池からの電力供給で走行する。電化区間、非電化区間の両方で、回生ブレーキにより発生する電力を蓄電池に貯めて、有効活用できる。
同システムを搭載したLRVは、今年5月から近畿車輛の工場で試験走行しており、今秋以降、米国でデモンストレーション走行する予定。
GSユアサの大型リチウムイオン電池は、需要拡大が見込まれる電気自動車やハイブリッド自動車などへの車載用電池とともに、産業分野でも順次用途拡大を図り、環境負荷低減に貢献していくとしている。