住友電気工業は19日、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など、環境対応車の電源デバイス構成部品であるチョークコイル用の圧粉磁心を開発したと発表した。
環境問題が大きくクローズアップされる中で、今後EVやHVの需要は増える見通し。同社はEVやHV向け部品を積極的に開発して業容の拡大を図る。
今回の開発品は、チョークコイルに圧粉磁心としながら原料組成の最適化と独自の材料組織制御技術により、変換損失を低減する。また、材料の高充填密度で高磁束密度化を達成した。
HVやEVは、大容量の車載電源デバイスが必要で、これに対応するとともに、本圧粉磁心を用いることで従来製品に比べて製品の体積を最大50%低減する。同時に、コイルの銅線使用量も約30%低減でき、電源デバイスの小型化、軽量化とコストダウンが図れる。
同社ではHVやEV向けや太陽光発電などのクリーンエネルギーに対応した圧粉磁心向けに拡販し、2012年には50億円の売上げを目指す。
新製品は、5月25 - 27日に開催される粉体粉末冶金協会春季講演大会で発表する。