トヨタ豊田社長「新たな成長戦略へと舵」

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豊田章男社長(11日・東京本社)
  • 豊田章男社長(11日・東京本社)
  • 豊田章男社長(11日・東京本社)
  • 11日・東京本社で行われた決算発表会見
  • ブランド初のプレミアムコンパクトハイブリッド「CT200h」

トヨタ自動車は11日、2010年3月期決算と今期の業績予想を発表した。今期の販売は日本での減少を見込み、世界では前期比0.7%増の729万台と小幅増の計画。前期に黒字転換した営業利益は89.8%増の2800億円を予想している。

為替レートは1ドル=90円、1ユーロ=125円を前提とし、営業損益段階で800億円の減益要因となる。一方で1300億円の原価改善などを増益要因に織り込んだ。

売上高は1.3%増の19兆2000億円、純利益は48.0%増の3100億円を予想している。豊田章男社長は「大変厳しい経営環境で、NUMMIの生産停止やF1からの撤退など苦渋の選択をした」と、就任1年目を振り返った。

そのうえで、前期の黒字転換を受け「やっとスタートラインにつくことができた。再出発の年であり新たな成長戦略へと舵を切る」と強調した。具体的にはハイブリッドなど「次世代環境車」と「新興国」を攻める分野として、経営資源を重点配分する構えだ。

期初時点に大幅な赤字を予想していた10年3月期は、世界販売が4%減の723万台にとどまったものの、1兆6900億円にのぼる原価低減などの緊急収益改善により、営業利益は1475億円、純利益は2094億円と2期ぶりに黒字を確保した。

《池原照雄》

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