11日に閉幕した欧州最大級のヒストリックカー・イベント「テヒノクラシカ(テクノクラシカ)エッセン」は、昨年を上回る入場者数を記録し、根強いドイツの古典車人気を証明した。
テヒノクラシカはドイツ・エッセン見本市会場で毎年開催されるイベントで、会期は5日間。第22回を迎えた今回は4月7日から11日に催された。展示面積は、東京ドームの面積の2.5倍以上にあたる12万平方mで、仏パリの古典車ショー「レトロモビル」の4倍以上だ。
主催者の発表によると、出展者数は2009年の28か国・1000から、今年は30か国・1100へと増えた。また入場者も17万人以上を記録。2009年度の16万8900人を上回り、その人気ぶりを見せつけた。
テヒノクラシカは、メルセデスベンツ、BMW、VWグループなどメーカー各社が、自社博物館や公認クラブメンバーの所蔵車を広いブースに展開するのが特徴。また、「ヤングタイマー」といわれる20 - 29年前に誕生した比較的若いモデルにも、門戸が開かれていることも人気の要因だ。
同時に、ファン向けの展示だけでなく、ヒストリックカー関連業界のトレードショーとしての役割も果たしており、今年も例年どおりコイズ社のオークションが開かれた。
そうしたイベント性格を反映して、主催者は「ヒストリックカーを購入した人は、喜びと満足感だけでなく、過去10年間に平均5.67%の利益(値上がり)を享受している」とも報告している。
先行きが不透明な新車販売を尻目に、ドイツのヒストリックカー界は陰りが見えないようだ。