インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は、耐圧600ボルトの車載用ゲート駆動IC「AUIRS2301S」のサンプル出荷を開始した。主に自動車に搭載されるモーター、マイクロインバータ、汎用の3相モーターなどの駆動用。
新製品は、ハイサイド駆動回路とローサイド駆動回路を集積し、独立して動作する。信頼性の高い汎用のゲート駆動ICで、nチャネル・パワーMOSFETまたはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)のゲートを駆動できる。
ゲート駆動の出力電圧範囲は5 - 20ボルトで駆動回路の出力には、チャネル間の干渉を最小化するために、大きなパルス電流を扱えるバッファ段を備えてる。ハイサイド駆動回路は、シリコン・チップ上でフローティングの構造で、接地電位に対して最大600ボルトのオフセット電圧を加えられる。大電流のスイッチング時や短絡状態の間に起こる故障からシステムを守るために、負のスパイク電圧に対する耐性も備えている。
入力論理レベルが3.3ボルト、3ボルト、5ボルト、15ボルトに対応しており、標準論理のCMOSやLSTTLと互換性を持つ。出力電流は吐き出し時が120mA、吸い込み時が250mAでオンするときの伝播遅延時間は220nsec、オフのときは200nsec。2チャネルの伝播遅延時間は整合されており、出力論理は、ハイサイド、ローサイド共に入力と同相となっている。
10万個購入時の単価は0.67米ドルからの予定。