ルノー・ジャポンは2月26日、2010年度の事業戦略についての発表を行った。同社のCOO 大極司は、日本独自の取り組みとして「FTS戦略」を発表した。
FTS戦略とは、フレンチタッチ(F:French touch)、トレンディ(T:Trendy)、スポーツ(S:Sports)の頭文字をとったもので、ルノーならではのフレンチネスを一般ユーザーに広く認知してもらおうというブランド強化を狙っている。
ルノーといえば、フランスではトヨタに相当するような自動車メーカーであるのに、日本での認知度は決して高くない。『アルピーヌ』、『5』、『トゥインゴ』などルノーは110年の歴史の中で数々の名車を送り出しているのに、日本でのルノーのブランドイメージはあまりに希薄だと大極氏は率直に述べた。
ある調査で、ルノーというブランドからイメージされるものは、1位がフランス、2位がカルロス・ゴーン、3位が日産という結果がでたこともあったそうだ。大極氏はこれには非常に落胆したといい、ルノーの正しいブランドイメージの確立が重要だと感じ、FTS戦略につながったという。これまでの日本での戦略をチェンジし、競合他社に埋もれない車づくり、ユーザーとのコミュニケーションを展開していくとした。