【ナノテク10】カーインテリアを暖房するカーボン・ナノテクも登場

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カーボ・イー・サーム
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「ナノテク2010 国際ナノテクノロジー総合展」(17 - 19日)には、来場者が驚く商品もいくつか展示されている。その一つが触ると、暖かいカーボンだ。

その製品はフューチャー・カーボン社のブースにある「カーボ・イー・サーム」。安全な低電圧で作動する高効率の電熱性コーティングである。

「電気を通しやすいカーボンの性質を利用して開発したもので、すでに床暖房に利用されています」と同社ゼネラル・マネジャーのバルター・シュルツ博士。

その特徴は、塗料のように、手動あるいは機械で簡単に塗布可能で、表面の形状に関係なく加熱する。しかも、12V/24V車両電源や太陽電池などの低電圧電源をそのまま利用でき、従来の抵抗型ヒーターと異なり、ホット・スポットが全くなく、熱が均一になる。

「用途に合わせて、ゲル状のカーボンにいろいろな素材を混ぜます。複雑な形をしていても大丈夫なので、現在、ドイツの自動車メーカーと共同で暖かくなるインテリアを開発しているところです」と同博士。この「カーボ・イー・サム」には、さまざまな業界から引き合いがきているそうだ。

《山田清志》

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