フィアットは11日、デトロイトモーターショーのクライスラーブースにおいて、フィアット『500BEV』を披露した。『500アバルト』とともに、2台のフィアット500がクライスラーブースを飾った。
BEVとは、バッテリー・エレクトリック・ビークルの略。500BEVは、フィアット500をベースに開発されたEVである。
クライスラーは今回のデトロイトモーターショーで、プレスカンファンスを実施しなかった。そのためメーカー発の資料がなく、この500BEVの詳細は不明だ。
見た目では、ボンネットにEV関連の電装品が収まっており、室内はメーターやシフトレバーが専用デザインとなっているのが確認できる。
関係者によると、フィアットは現時点で、500BEVの実証テストや市販を計画していないという。車両の開発はクライスラーのEV研究部門、ENVIの流れを汲むスタッフが担当。クライスラーは2009年11月、経営方針の転換によりENVIを解散していたが、それまで培われたノウハウが、500BEVの開発に生かされているもようだ。
フィアット500のライバル、MINIは、EVバージョンの『MINI E』の市販に向けて、米国、ドイツ、英国で実証実験を開始。フィアット・クライスラー連合は、EVの開発でさらなる遅れを取ってしまうのだろうか……。