自動車開発において企画から量産計画まで関わっていた株式会社シバックス。主な顧客は自動車メーカーだったが、そこで養われた職人の技、蓄積された高い技術力を顧客一人一人の要望にこたえた一台毎のカスタムプログラムとして答えることを可能にしたのが、株式会社マーニドーロだ。マーニ・ドーロの意味はイタリア語で「黄金の手」。
展示されていたのは、目にも鮮やかなキャンディー・オレンジとダーク・ブラウンのツートーンに塗られたメルセデスベンツ『Sクラス』。
ドアを開けた瞬間目に映るのは、まるで書斎のような空間。シートは、ベントレーなどと同じイタリアのパスビオ社の最高級レザーを使用。インナーには、体が包み込まれるようなフェザーを使用。小さなブロック一つ一つ毎に充填するという手法で作られている。
手間暇かかる“ひだ取りボタン締め”で制作されたシートの、そのボタンの大きさ、配置、締め込む力、ブロック一つ一つの大きさは、試行錯誤を重ね決められ、豪華さと快適性と運転のしやすさを実現させている。