米新車販売、22.7%減と再びマイナスへ…9月実績

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米新車販売、22.7%減と再びマイナスへ…9月実績
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民間調査会社のオートデータ社は1日、9月の米国新車販売の結果を公表した。総販売台数は74万5997台で、前年同月比は22.7%減。8月24日にスクラップインセンティブが終了した影響で、再び前年実績割れに後退した。

米国ビッグ3では、首位のGM(サーブを除く)が15万5195台で、前年同月比は44.8%の大幅減。フォードはトヨタに抜かれて3か月連続の3位。ボルボを除いた販売台数は10万9525台で、前年同月比は5.8%減と3か月ぶりのマイナスとなった。

クライスラーは日産を上回り、8月の6位から5位へ上昇したものの、その販売台数は6万2197台で、前年同月比は42.1%の大幅減だ。米ビッグ3では、GMとクライスラーが大きく販売台数を減らしている。

日本メーカーのビッグ3では、3か月連続で2位をキープしたトヨタが、前年同月比12.6%減の12万6015台と再びマイナスへ転じた。『カムリ』が16.2%減の2万5745台、『カローラ』が6.6%減の2万0741台、5月下旬にモデルチェンジした『プリウス』が3%減の1万0984台と、8月の勢いはない。

6か月連続で4位のホンダは、7万7229台を販売。前年同月比は20.1%減と再びマイナスとなった。『アコード』が10.6%減の2万0826台、『シビック』が28.4%減の1万6093台、『CR-V』が12.3%減の1万4554台と、主力車種がいずれも落ち込んだ。

日産はクライスラーに抜かれて6位に後退。その販売台数は5万5393台で、前年同月比は7%減という結果だ。マイナーチェンジ直前の『アルティマ』が24.3%減の1万2149台、『セントラ』が5.8%減の5036台と減少。しかし、『マキシマ』は18.1%増の5901台、『ローグ』は0.7%増の5089台と健闘している。

韓国メーカーでは、ビッグ6に続く7位が定位置のヒュンダイが、前年同月比27.2%増の3万1511台と3か月連続のプラス。9位のキアは24.4%増の2万1623台と、こちらも3か月連続のプラスだ。前年同月比で20%以上のプラスを記録したのは、韓国2社だけである。とくにキアは、乗用車系が102.2%増の1万6214台と、驚異的な伸び率となっているのが目を引く。

8位のフォルクスワーゲングループ(アウディなどを含む)は、前年同月比0.9%減の2万4722台とマイナスに転じた。アウディブランドは4.9%減の7209台と落ち込んだが、VWブランドは1.5%増の1万7358台と好調だ。これは『ジェッタ』が7.3%増の9568台と売れている効果である。

10位には、8月の12位からBMWが浮上。前年同月比3.6%増の1万9201台と、久しぶりに前年実績を上回った。BMWブランドが2.1%増の1万5047台、MINIブランドが9.7%増の4128台と、いずれも好調だ。とくにBMWブランドでは、乗用車系モデルが17.5%増の1万2403台と高い伸びを見せた。

11位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は、8月の13位から上昇。しかし、その販売台数は、前年同月比13.4%減の1万7809台にとどまった。

スバルは8月の10位から12位に後退したが、1万4593台を販売し、前年同月比は0.7%増と好調をキープ。『レガシィ』が24%増の2762台、『アウトバック』が63%増の4268台、『フォレスター』が1%増の4839台と売れている。

13位のマツダは、前年同月比12%減の1万4234台と、再びマイナスとなった。以下、三菱が36.1%減の4712台、ジャガー&ランドローバーが13.5%減の3106台、スズキが54.4%減の1861台と不振。しかし、ポルシェは8.4%増の1581台と2か月連続のプラスを維持した。スウェーデン2社は、ボルボが新型『XC60』効果により16.3%増の4716台、サーブは72.6%減の484台と明暗が分かれた。

8月の米国新車販売は、最大4500ドル(約43万円)を補助するスクラップインセンティブによって、前年同月比1%増の126万1977台と、1年10か月ぶりに前年実績を上回った。しかし、このインセンティブが8月24日に終了したため、9月の新車販売は再び落ち込んだ。

そんな中、低価格車を豊富にそろえる韓国2社や、BMWやスバルといった個性豊かなブランドは販売を伸ばしている。このあたりに、新車セールスを上向かせるヒントが隠れているといえそうだ。

《森脇稔》

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