アイルランドを本拠とするヨーロッパの格安航空会社『ライアンエアー』が、従来より簡単な座席の導入を検討していることが6日明らかになった。
欧州のメディアは「立ち席航空機登場か?」と伝えているが、実際のところは乗客が簡単に腰を下ろせる「簡易腰掛け」式を考えている模様。
ライアンエアーは機内トイレの有料化、肥満乗客への追加料金など、今年に入ってからさまざまな提案をしてきた。いずれも実現には至っていないが、大きな議論を巻き起こした。
ライアンエアーのステファン・マクナマラ広報担当によれば、4列もしくは12座席を取り外し、「立ち席ルーム」を設営するという。現在同社は、航空機メーカーのボーイング社に実現の可能性を照会している。
なお、飛行機の「立ち席」構想は、今回のライアンエアー以前にも、2006年にエアバス・インダストリーズが研究中であることが明らかにされている。公園や駅でよく見かける、もたれかかる方式のベンチにシートベルトを付けたようなものになるといわれているが、いまだ実用化されていない。
たしかに欧州における飛行機の都市間移動は、2時間前後のことが多い。筆者としては、東京での長距離電車通勤で鍛えた足腰ゆえ、たとえ飛行機が「立ち席」になっても耐えられると自負している。
ただし欧州では航空管制のストライキ等が頻発し、タラップを外されたあと誘導路で1時間以上待たせることがよくある。その場合ベルト着用のまま、半分立った状態で離陸を待たなければならないのは、少々酷かもしれない。