トヨタオーストラリアは23日、『HC-CV』の概要を明らかにした。豪州初の現地生産ハイブリッド車となる『カムリハイブリッド』を示唆したコンセプトカーで、2010年初頭にほぼこのままの姿で市販される。
トヨタは2008年6月、オーストラリアのメルボルン市アルトナ工場で、2010年初頭からカムリハイブリッドの生産を開始すると発表。現在、同工場では『カムリ』と豪州専用車の『オーリオン』を生産している。
カムリが同工場を最初にラインオフしたのは約22年前。また、カムリベースのスポーティ4ドア、オーリオンは、豪州中型車セグメントで15年間ベストセラーを続けている人気車種だ。
HC-CVとはハイブリッド・カムリ・コンセプト・ビークルの略。発表されたばかりのカムリのマイナーチェンジ車をベースに、ハイブリッド専用の内外装を採用している。
外観は大型バンパーやエアロパーツが特徴。エアロパーツはサイドスカート、トランクスポイラー、リアディフューザーなどで構成され、空力特性を引き上げ、燃費改善に貢献する。アルミホイールも空気抵抗の少ないデザイン。ヘッドランプやテールランプにはブルーのLEDが採用され、環境に優しい車である点が強調される。内装は、シートやドアトリムにブルーがあしらわれた。
ハイブリッドシステムの詳細は公表されていないが、米国仕様と同じ2.4リットル直4にモーターの組み合わせと推測される。米国仕様のEPA燃費は、市街地が14.3km/リットル、高速が14.5km/リットルと優秀だ。
HC-CVは27日に開幕するメルボルンモーターショーで正式発表。カムリハイブリッドとして、2010年初頭に現地生産がスタートし、年間1万台規模での生産を計画している。カムリはオーストラリアで人気の高い車種だけに、トヨタはハイブリッドの追加設定で、環境派の顧客を取り込みたい考えだ。