1 | ジェラートとクルマ |
この時期の食べ物といえば、ジェラート(イタリア式アイスクリーム)だ。しかし、クルマとジェラートは相性が悪い。なぜならスーパーマーケットでジェラートを買ってしまうと、その後は寄り道をせずに家まで直行しないと溶けてしまうからだ。
「まっすぐ帰ればいいじゃないか」とか「あらかじめクーラーバッグを持ってゆけばいい」とかいう声もあるだろう。しかし、そもそも計画性のない、寄り道ばかりの人生を歩み、気がつけばイタリアまで来てしまっていた筆者である。そんなことができるはずがない。
2 | 振って冷やして |
そんな人間が他にもいたのかどうか知れないが、常温保存できる冷菓がここのところイタリアで人気だ。
まずは『グラン・ソレイユ』という商品である。製造しているのは北部ピエモンテ州のフェレッロ社だ。日本でも販売されているチョコレート『ロシェ』『モンシェリ』やチョコペースト『ヌテッラ』の製造元でもある。
イタリアのスーパーマーケットでは、冷凍庫ではなく、適当な位置のPOP棚に並べられて売られている。「ついでに」と手をのばす客を当てにして、レジ脇に置かれていることもある。1箱2カップ入りで、価格は1.35ユーロ(220円)である。当初の「レモン味」に続いて、「みかん味」と「パッションフルーツ味」が追加された。