昨年8月、岐阜県各務原市内でパトカーに対してクルマを故意に衝突させ、警官4人を負傷させたとして、公務執行妨害や傷害などの罪に問われた36歳の男に対する判決公判が24日、岐阜地裁で開かれた。裁判所は懲役6年の実刑を命じている。

問題の事件は2006年8月6日未明に発生した。各務原市那加東亜町付近にあるマンション駐車場で偽造ナンバーを装着した不審な乗用車が駐車されているのを、別の窃盗事件の捜査を行っていた岐阜県警・機動捜査隊の隊員が発見。複数台のパトカーで周囲を取り囲み、運転席にいた男に職務質問しようとしたところ、男はクルマを急発進させ、パトカーへ体当たりした。

これによって4人の警官が負傷。運転していた男はなおも体当たりを続けたため、これを制止する目的で警官が拳銃を発砲。7発のうち、1発が男の肩に命中。男は公務執行妨害の現行犯で逮捕。後に検察は公務執行妨害と傷害の罪で起訴していた。

これまでの公判で被告側は「ヤクザに囲まれたと思った。相手が警官という認識がなかった」と主張。発砲についても異議を唱えていたが、24日に開かれた判決公判で、岐阜地裁の田辺三保子裁判官は「被告の行為は警官の職務質問から免れるためだった」と認定した。

その上で裁判官は「動機に全く酌量の余地はなく、身勝手な犯行」として、被告に対して懲役6年の実刑判決を言い渡した。
《石田真一》