【トヨタ リコール問題】特殊なケースで発生すると認識していた?

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熊本県警は2005年8月になって専従捜査員を配置。事実上の捜査本部を立ち上げた。今回、業務上過失傷害容疑で書類送検された歴代の品質保証担当部長に対する任意聴取は2006年に本格化したとみられるが、正確な時期を警察は明らかにしていない。

任意聴取の対象となっていたのは、リレーロッドの強度問題が発覚していたとみられる1995年以降に品質保証部長を担当していた3人。このため現職の部長以外にも、現在のリコール監査室長(前任)と、別の自動車部品会社役員(前々任)も含まれている。

焦点は「トヨタ側がリレーロッドに絡むトラブル発生をどの時点で把握したか」ということだが、トヨタ側は1996年までに部材の強度不足については把握していたことを大筋で認めているようだ。ただし、トヨタ側がこの時点で把握していたのは、停止状態の据え切り時に発生するというトラブル。据え切り時に過大な荷重が発生するシチュエーションがあることから、1996年以降に生産したモデルについては、幅を拡大した部材を装着。ねじれに対する耐久性を増したという。

リレーロッドの改善対策の必要性を示す社内のランクは「A」で、重要性と緊急性があるというものだったが、警察の調べに対して当時の部長は「1996年の時点では据え切り時に折損が発生するという報告しか受け取っておらず、この時点で走行中に破断するというのは想定外だった」などと供述。リコールを早急に行わなかった理由については「破損が発生するのはシビアコンディション下の特殊なケースと認識し、すべての生産車に同様トラブルが発生するものとも思えなかった」などと説明していたようだ。

だが、警察では「荷重増加が折損につながる金属疲労の一因となっていることはこの時点でも把握しており、それが1996年の部品変更につながった」と認識。「前輪への荷重が増し、リレーロッドへの負担も増したハイラックスの生産は1988年から開始しており、部材変更が行われた1996年時点で、それ以前の生産車に対しても改良リレーロッドを装着するリコールを行っていれば事故は起きなかったはず。部品を交換しなくても良い、大丈夫とする根拠にも欠ける」として、この時点でリコールに踏み切らなかった理由については継続捜査を行うとしている。

また、この問題については品質保証部門を担当する常務と副社長もトラブル報告を受けていたとされるが、警察では「リコール実施などに関する直接の決定権がない」として、現時点では捜査対象からは外している。(つづく)
《石田真一》

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