ハント族が女子高生を橋から突き落とす

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千葉県警は3日、女子高校生2人を車内に監禁して暴行し、現金を奪った上で千葉県野田市内の橋の上から突き落として殺害を図ったとして、22歳の男を主犯とするグループ4人を誘拐(営利、わいせつ目的)、監禁、強盗殺人未遂などの容疑で逮捕した。

4人は容疑を大筋で認めている。

千葉県警・捜査1課、同・野田署によると、誘拐、監禁、強盗殺人未遂などの容疑で逮捕されたのは、22歳の男を筆頭とするグループで、共犯として19歳の少年を含む3人も逮捕されている。

犯行に加わった4人はいずれも埼玉県北葛飾郡内の同じ運送会社に勤めている。今年10月の上旬、勤務終了後に「女をナンパしよう」と思い立ち、埼玉県内の私鉄駅周辺を外国製ミニバンで徘徊。

近くのコンビニエンスストア前にいた16歳と17歳の女子高校生に対して「食事に行こう」などと声を掛け、車内に連れ込んだ。

4人は女子高校生がクルマに乗りこんだ直後に態度を一変。2人を車内に監禁し、茨城県岩井市内の農道でクルマを止めて暴行。さらに2人が持っていた現金3500円入りのバックなどを奪った。

この際、4人のうち数人が会社から支給された作業着を着用していたが、暴行された女子高校生の1人が「その名前は覚えたから」と言ったことで証拠隠滅のための殺害を主犯の男らが決意。

2人を野田市木間ケ瀬付近の利根川に架かる下総利根大橋まで連れて行き、中央部(水面からの高さ約18m)から突き落とした。

女子高校生は腰から水面に落下するなどして重傷を負ったが、幸いにも一命は取り留めた。2人はそのまま水流に乗るかたちで自力で千葉県側の岸に流れつき、近くの民家に救助を求めた。

通報を受けた警察では殺人未遂事件として捜査を開始。2人は恐怖から一部の記憶を失いかけていたが、約1カ月に及ぶ事情聴取で犯人グループが外国製のミニバンに乗っていた4人組だったことや、運送会社とみられる社名の一部を思い出した。

これを元に捜査を行ったところ、犯行に加わった疑いのある4人組の特定に成功。任意で事情を聞いていたところ、4人が容疑を認める供述を行いだしたため、逮捕に踏み切ったという。

取り調べに対し、主犯の男は「作業着の社名を見られたので殺すしかないと思った」と供述。2人を突き落としたとされる別の男は「あの高さから落とせば助からないと思った」などと話しており、警察では「殺意があったことは間違いない」とみて、4人の余罪を含めて厳しく追及する方針だ。

《石田真一》

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