今月26日、広島県広島市中区の繁華街で、アメリカ海兵隊・岩国基地に所属する21歳の軍人が何者かにクルマから銃撃されて重傷を負った事件で、広島県警は28日、広島東署に拳銃を持って出頭した37歳の男を拳銃不法所持の現行犯で逮捕した。男は取り調べに対し、「自分のクルマの前を横切ったことに腹立たしさを感じた」と供述しているという。
広島県警・広島東署の調べによると、この事件は今月26日の未明に発生している。同日の午前4時ごろ、広島市中区流川町付近の市道を歩いていたアメリカ海兵隊の一般兵3人のうち、21歳の三等海曹が黒いスポーツカーに乗った男に銃撃され、重傷負ったというもの。男は撃たれた仲間を介抱する2人にも歩み寄り、胸に拳銃を突きつけて、撃つような素振りを見せた後に逃走していた。
警察では殺人未遂事件として捜査していたが、28日夜になって37歳の男が広島東署に出頭。拳銃を警察官に渡し、「これでアメリカ兵を撃った」と供述したことから拳銃不法所持の現行犯で逮捕した。今後は殺人未遂容疑での調べも進めていく方針だ。
男は取り調べに対し、「自分のクルマの前を横切るなどして、走行を妨害したことに腹立たしさを感じた。怒鳴っても移動しようとしないので撃った」などと供述しているという。警察では交通トラブルを発端として発生した事件としては不自然な点もあるとして、さらに男を追及し、事件の全容解明を急ぐとしている。