三重県で何ともミステリアスな事故が発生した。堤防から転落したクルマがあると通報を受けて出動した桑名市消防本部のダイバーが、そのクルマを撤去したところ、そのクルマの真下にもう一台、別のクルマが沈んでいるのを発見した。最初のクルマは事故直後だったが、こちらのクルマは事故を起こしてから20日あまり経っていたとみられる。
発端となった事故は28日午後5時45分ごろ、三重県桑名市の県道で発生した。揖斐川の堤防沿いの道路を歩いていた人が、川にクルマが浮かんでいるのを発見。警察に届け出た。出動した桑名市消防本部のダイバーが車内からドライバーを発見、救助しようとしたが、すでに水死していた。
ミステリアスな話はここからで、ダイバーがクルマを引き上げる作業をしていたところ、そのクルマの真下に沈んでいた別のクルマを発見した。こちらのクルマにも2人の男性が乗っていたが、死後かなりの日数が経っている様子だったという。三重県警で確認したところ、2台目のクルマに乗っていたのは今月8日に行方不明になり、捜索願が出されていた61歳のタクシードライバーと、その次男であることが判明した。
現場は地元でも転落事故が多い道路として知られており、1994年からすでに5人が死亡、今回の死亡者を合わせると8人になる。見通しの良い堤防上の直線道路だが、ガードレールも街灯も無いため、かねてから危険性が指摘されていた。それにしても転落場所が寸分違わず同じ場所とは……。