トヨタのブースに展示されるコンセプトカーで、ひときわ異彩を放つと思われるのが、ソニーと共同開発した『pod』だろう。平たく表現すれば、ソニーの人気商品であるロボットペット、『AIBO』の自動車版だ。
podは簡単な人工知能を持ち、目(ヘッドランプ)、眉(フードモール)、手足(タイヤ)、しっぽ(アンテナ)などを使って、喜んだり怒ったりと、10通りの感情表現ができるのだという。パンクや燃料切れなどのトラブル時には悲しみ、オーナーが近づくと喜び、人が急に飛び出してきたりすると怒る……といった具合だ。
podはまた、オーナーにアメニティを積極的に提供する。ミニpodという携帯端末を自宅のPCに接続しておけば、PCからオーナーの個人的な嗜好を読みとり、好みの音楽を選んでかけたり、好みの店をカーナビに表示させたりする。またオーナーの運転が荒かったりあわてていたりすると「あわてていますよ」といった表示をディスプレイに映し出すなど、人間と機械の双方向インターフェースを充実させている。
ほか、車内で雰囲気が盛り上がったときに思い出の写真をデジカメで自動撮影してくれたり、車内の会話からニーズを察知して必要な情報を表示してくれたりと、面白い機能が満載されている。まさに自動車のロボティックス時代の幕開けを予言する未来派モデルだ。