日産ディーゼル工業は7日、環境技術に対応しにくいとして、中・大型用トラックエンジン用としてラインナップされているV型エンジンの生産を2005年を目標に縮小していくという方針を明らかにした。今後は直列6気筒タイプに集約していくという。
トラック用のエンジンはコンパクトな設置スペースで済むことから、これまではV型エンジンが選択されたてきた。しかし、V型エンジンは電磁コントロール燃料弁やインタークーラーなど、環境対応に必要なパーツの設置場所が取れず、2003年から強化される排出ガス規制のクリアが難しいことが明らかになった。
このため、日産ディーゼルは昨年、コンパクトな環境対応型の直列6気筒エンジンを開発し、大型トラック『ビックサム』などですでに採用している。今後は主力をこちらのエンジンに移し、V型は徐々に生産を減らし、最終的には生産を中止する。
また、中型トラック用については日野自動車から調達することがすでに決定しており、このことから生産するエンジンのラインナップを絞り、現行の7種類から2種類(ただし派生型は数に含まず)にしていく。