トヨタ系部品メーカーのアイシン精機は4日、エンジンバルブの開閉を制御する「可変バルブタイミング機構(VVT)」をBMWから受注したことを明らかにした。
VVTは、エンジンの回転数に合わせて吸排気バルブを制御し、空気の吸入や排出を常に適切な量に保つシステム。アイシンが主に納入しているトヨタでは、これを『VVT-i』と称し、1.0リットルから4.3リットルまで、ほぼ全ての排気量のエンジンに装着されている基幹部品。同社では海外メーカーにもこの部品を供給しており、すでにルノーやボルボなどで採用が進んでいる。アイシン製のVVTは油圧を効率的に活用できるのが特徴で、他社の同様製品と比べて重量を30〜50%程度軽くできるため、エンジンの軽量化を目指すメーカーから引き合いが強い。BMWでは燃費向上や排ガス削減などを目指すため、このパーツの採用を決定。『VANOS(ヴァノス)』という名称で今後装着を進めていく。
アイシンでは2001年度に20万個を納入し、2003年度までに80万個に規模を拡大していくという。購入量の多いBMWから受注を機に、同社では他の欧米メーカーにも売り込みを図っていく方針だという。