三菱自動車工業は28日、トラック・バス部門に最高執行責任者(COO)制を導入し、6月1日付で宇佐美隆・上級執行役員が就任する人事を午前の取締役会で決定した。乗用車部門ではすでに1月からCOO制を導入しているが、今回の決定はこれに次ぐものとなる。
同社は昨年6月にトラック・バス部門を「三菱ふそうトラック・バスカンパニー」として社内的に分社しているが、資本提携を予定していたボルボとの関係が崩れたことから分社化を断念した。これまで同部門のトップとして位置付けていた「カンパニー社長兼CEO」のポストは廃止され、新たに設置するCOO職がこれに代わる。
同社がトラック・バス部門にCOOを置くのは「事業別に執行責任者を置くダイムラーのシステムに合わせるため」と言われており、ダイムラー・クライスラーとの関係強化がさらに進むことになる。