マツダは欧州市場での販売台数増加を図るため、現地のディーラーの100%子会社化を推進していくという方針を明らかにした。フランスやイギリスなど、日本の他メーカーが販売を強化している地区が対象となる。
同社の海外ディーラーはこれまで輸入代理店のような扱いだったため、販売台数を上げてシェアの数字もアップさせるというよりは、利益率の高いクルマを売っていくという手法を取っていた。このため、シェアを上げたいメーカーの意向と、利益のみを重視したいディーラーとの間で考えに温度差があり、それが販売増の足かせとなっていたというのが現状だ。
トヨタが『ヤリス』(日本名『ヴィッツ』)をフランスで生産し、現地でのシェア拡大を狙う中、競合車種となる『デミオ』を擁するマツダとしては、この問題を早急に解決する必要が出てきたため、今回の決定に至った。
具体的な社名は明らかにされていないが、フランスやイギリスなど3カ国のディーラーの株式を買収し、100%子会社化を果たすという。すでにドイツでは実施されており、一定の成果を出し始めているという。