ディーゼル対策で話題の「DPF」とは何か

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auto-ASCII24の記事で幾度となく話題になっており、東京都がディーゼル対策に欠かせないものと主張しているのが「DPF」だ。DPFとは「ディーゼル・パティキュレート・フィルター」の頭文字を取って名づけられた。一般的にはフィルターそのものというより、フィルターを含む全体のシステムの総称として呼ばれることが多い。

DPFシステムはエンジンとマフラーの間に接続されるもので、現状ではかなり大型の機械という印象を受ける。ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるPMと呼ばれる粒子状物質をセラミックフィルターでキャッチ。一定以上のPMがフィルター内に蓄積されると、それを電気ヒーターで一気に燃焼させてしまう。フィルターでPMを一網打尽にしてしまうため、マフラーから黒煙を吹き上げることもなく、電気ヒーターの燃焼によってPMも無害化される。

もちろん利点ばかりではなく、システムそのものによる重量増からくる燃費の悪化、システム自体が50万円と高価なことなどのデメリットが指摘されている。また、従来型のエンジンより、最新のコモンレールタイプと相性が良いことから、既存の車両に搭載することについて難色を示す運輸業界関係者も多い。

システムの根幹となるセラミックフィルターの素材開発では、日本のイビデンがトップクラスで、フランスのトラックメーカーPSAに向けて輸出されたものについては、コモンレールタイプのエンジンと組み合わせることで、2005年から採用されるヨーロッパの環境基準「ユーロ4」もクリアしている。

《石田真一》

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