【リコール】米で抗議認められず、GMがSUV『タホ』をリコール

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昨年の2月に高速交通安全協会(NHTSA)によって行われたクラッシュテストで、GMが誇るフルサイズSUV『タホ』の安全性の欠陥が指摘された。テストによるとタホのエアバッグは開いたあとに萎む速度が早すぎ、運転席と助手席の乗員はダッシュボードにアゴを打ち付け、その結果首を負傷する可能性の高いことが指摘されていた。

これに対しGMは「NHTSAのテストは普通の状況を反映していない」と反論、昨年夏にはこの結果を考慮からはずすよう嘆願書まで提出していた。ただし同時にエアバッグシステムに手を加え、萎む速度を若干遅めに設定したものをタホに搭載するなどの対処を行ってきた。

しかし結局NHTSAの結果に従うことが決定され、遅ればせながら1999年モデル以前のタホに対してエアバッグ関連のリコールを行うこととなった。今回のリコールにはエアバッグの取り替えと同時に、ダッシュボードにウレタンフォーム製のクッションを取り付け、アゴを打ち付けるなどの負傷を軽減することも含まれている。

リコールの対象となるのはタホの他、同じくフルサイズSUVであるGMC『ユーコン』、キャデラック『エスカレード』など、合計27万9000台。いずれも日本には正規輸入されていない。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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