【ローバー売却分析 Vol. 3】幻のローバー救世主があった!! その復活は意外な形で……

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BMWによるローバー売却発表の数日前、BMW会長のヨアヒム・ミルベルグは6億ポンド(約1000億円)を投資して、VW『ゴルフ』クラスの新型車を開発し、ローバーの再生を図ると確認の発表をしていたのだった。

コードネーム「R30」と呼ばれるこのクルマは前輪駆動、フォード『フォーカス』に類似したパッケージングをもち、リアには複雑なBMW Zアクスルを用いてクラストップ水準の乗り心地とハンドリングを目指すとされていた。

2002年後半のデビューを予定しており、デザインや設計の書類にはすべてサインがなされ、次の段階のプロトタイプによる各種試験が始まろうとしていた……。今、これらはスクラップとなった。ただプラットフォームやランニングギアは、おそらくBMWがローバーR30に代わって自社ブランドで作る『2シリーズ』に活かされることだろう。

皮肉なことに、R30プロジェクトはBMWがローバーを買収する以前、90年代初期にスタートしていた。その時期にBMWは、2シリーズの開発を中止する決定を下したのだった。

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