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マイクロソフトは情報系に注力 | |||
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カーナビをはじめとする、自動車の情報化はこれからどうなっていくのか。自動車の情報化、言い換えれば組み込み系システムには、いくつかの階層が存在する。
ここでは、大きく3階層に分けて考えることにしよう。パワートレイン系、ボディ系、情報系である(この分類は、本稿における便宜的なものであることをお断りしておく)。 パワートレイン系は、自動車の基本的な動作に関わる部分で、エンジン制御やトランスミッション制御がそれに相当する。ボディ系はエアコンやシート、ドアロックなど、自動車の快適さにつながる部分が相当する。ナビやオーディオ、外部との通信が情報系ということになる。 現在これらは、個別に開発されている。3者が融合していくのは、2012年頃からではないかと予想されている。 マイクロソフトの方針としては、「情報系以外ついては考えていません。私自身、前職でエンジン周りの部品を担当していましたが、メカトロニクスの固まりであることから難しいと考えています」(清水氏)。これには、補足が必要だろう。たとえば、パワートレイン系の制御には、極端なリアルタイム性と信頼性が要求される一方、GUIは必要とされない。部品ごとの個別対応が必要になるともいえ、Windows Automotiveの特徴とは相容れない分野である。 清水氏は続ける。「情報系の持つ情報を情報系以外と組み合わせて使いたいというニーズが、増えてきています。たとえば、カメラの映像から歩行者や車線を画像認識し、危険があれば警告を発する、あるいは自動車の走行にフィードバックするなどです。このようなニーズに対しては、情報系の立場から実現に向け尽力していきます」「それぞれの階層の融合は、個別に作りゲートウェイを介して接続していけばよいといったようなものではないでしょう。単純な3階層ではなくさらに細分化され、自動車メーカーがそれぞれの信頼性レベルを決めていくことになると考えています。マイクロソフトとしては必要とされる信頼性レベルに合致したソフトウェアを開発していきます」。 自動車の情報化では、外部との通信の重要性も高まっていくはずだ。ネットワークについては、携帯で行くのか、Wi-FiやWiMAXを待つのかなど、いわばカーナビ市場全体が待ちの状態であるといえる。どのような形であっても、マイクロソフトでは、対応は容易であるとのことであった。 |
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信頼性向上の取り組み | |||
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今後の取り組み | |||
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最後に、今後のカーナビ市場やマイクロソフトの取り組みについて聞いた。
「現在では、カーナビをめぐる日本と欧州の違いが明確になっています。日本で売れている30万円クラスのカーナビが、世界中で使われていくようなことは、ありえない状況になってしまいました。 そこそこ使えるPNDが200ドルで購入できる状況になってしまったからです。そうなると、従来のナビも、コストダウンしていくしかなくなります。一方で200ドルからさらに値下がりが続くようなら、PNDのメーカーも利益を上げられません。PNDも信頼性を上げて、純正品として付加価値を高めていくことになるでしょう。 そうなると、ナビは500ドルから1,000ドルの間くらいに収束していくと考えています。それ以下は、Windows Embedded CE、500ドル以上はWindows Automotiveを使っていただける市場になるのではないかと思っています」(清水氏)。 「昨年からの1年間でPNDのメーカーや、PNDのプラットフォームを提供する日本のベンダーが急速に増えています。これまでは、台湾のメーカーが多かったのですが、今後国内でも、携帯型のナビに関するニュースが増えていくと思いますよ」(松岡氏)。 「Windows Automotive、Microsoft Autoは、必要な努力をこれまでどおり続け、着実に自動車関連のソフトウェア開発に役立つ製品であり続けることを目標にしています」(清水氏)。 |
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近い将来、カーナビに自動車からの情報が集約され、さらにネットワーク経由で集積されることにより、様々な有益な情報が得られるしくみが生まれることが期待されている。たとえば、ワイパーが動いている情報が集まれば降雨マップが、急ブレーキがかかっている場所の情報が集まれば要注意箇所マップができあがる。プローブカー、プローブネットワークと呼ばれる技術だ。 そんな、ネットワークを活用した新しい便利な車載情報端末の開発に、マイクロソフトの製品群は欠かせないものとなるに違いない。 (小林直行@RBB) |
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