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インタビュー/コラム:企業人 |
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【安田有三トップインタビュー Vol. 3(後編)】「ポストゴーン」は私が決める---日産 塙会長
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●日産アイデンティティが失われたわけではない
――日産とルノーの資本提携による相乗効果をあげるために何をやるかについては、塙さんとルノーのシュバイツァー会長が最高責任者となって協議を続けているわけですから、塙さんとシュバイツァーさんの信頼関係は相当に強固なものだそうですね。
塙 もうねぇ、それは信頼にたる人物ですよ。
※ルイ・シュヴァイツァー氏は、1942年7月8日生まれ。ルノーの会長兼CEO。
――ゴーンさんを日産に派遣したのは塙さんの要請をシュバイツァーさんが受けてのことですか。
塙 ええ。同時にシュバイツァーさんも彼(ゴーン氏)しかいないと思ったらしいね。シュバイツァーさんと私の意見がぴったりだったということです。
――ゴーンさん以外で日産に派遣されてきたルノーのメンバーは誰が選んだのですか。
塙 シュバイツァーさんでしょう。
――ゴーンさんが選んだわけではない?
塙 いや知りません。私はシュバイツァーさんが指名したと聞いていますが、ゴーンを送るわけですから、2人でどういう話し合いがあったかわかりません。(シュバイツァー氏とゴーン氏の)共同の人選なのかもしれません。
※ 事情通によると、当初、日産に派遣されるルノーのメンバーはゴーン氏によって選ばれたが、シュバイツァー氏がそれに修正を加えた。日産に派遣されたルノーのメンバーは「ゴーン派」と、「シュバイツァー派」の2派にわかれており、「シュバイツァー派」はゴーン氏の「お目付け役」の任務も行っているとのこと。日産はルノーとの資本提携後、ゴーン氏に全権が掌握されたかのように伝えられているが、どうやらゴーン氏は「シュバイツァー派」を通して、シュバイツァー氏のコントロール下に置かれているようだ。そのシュバイツァー氏と塙氏との強固な信頼関係を考えると、日産の命運は塙氏とシュバイツァー氏の手に委ねられていることになる。
――ルノーと資本提携し、ルノーから来たゴーンさんが改革を行ったことで、日産は外国自動車メーカーになったとの見かたがありますが、どう思いますか。
塙 確かに、日産は真の意味でグローバルな企業になりました。だからといって、われわれは日本人ですし、日本のアイデンティティとか、日産のアイデンティティを失ったわけではありません。じゃあ、どこまでが日産のアイデンティティで、どこがルノーといっしょになってもいいかというところは、まだ完全にクリアじゃありません。
――そこを塙さんとシュバイツァーさんで検討している?
塙 ええ。「リバイバルプラン」によって2002年までに、完全にではないかもしれませんが、日産がともかく病人から健康体になる。日産が一人前になった後で、今度は(ルノーと)本当に対等になるわけですね。それから後、日産とルノーがどうするかについて、いろいろな話をシュバイツァーさんとの間で進めています。
――塙さんとシュバイツァーさんとの協議で、日産のアイデンティティについてほぼ目途のついた点もありますね。例えば、プラットフォーム(車台)は共通化しても、デザインなどはあくまでも日産車は日産で、ルノー車はルノーでやるということなどですが。
塙 そうですね。あるいは販売についてもそうです。日産は日産のクルマを日産のチャネルを通して販売します。ルノーはルノーで、ルノーのクルマをルノーのセールスマンが販売します。それから、日産のメキシコ工場でルノー『セニック』を生産することになりました。11月末にメキシコに行ってきましたが、メキシコの工場内に少し場所をとってルノーの製品を作っていました。組み立てラインは同じところで流していました。だからといって、日産、ルノー双方が別々の作り方をしていたのでは、シナジー(相乗)効果がでませんので、お互いにどこを別にしてアイデンティを保ち、どこをいっしょにしてシナジー効果を出すのか挑戦していましたね。
《写真=井手孝高》
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