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TECHNOLOGY
レクサス最上級モデルとしてのプレゼンスとは? < TOP  1 2 3 4  NEXT >
対談フォト01 清水 初代プリウスの誕生から10年。トヨタのハイブリッドモデルは目覚ましい進化を遂げ、その最高峰としてレクサスLS600hが登場。従来にない新しい価値を持ったプレミアムカーとして、きわめて高い評価を受けています。商品構想また開発において、さまざまなご苦労があったと思います。まず、コンセプトを決定するまでの経緯から教えていただけますか?

定方 プレミアムブランドたるレクサスのフラッグシップという位置付けですが、「レクサスは何たるか?」を示すクルマでなくてはいけなかった。「高級車とは何なのか?」を見つめ直し、従来までの高級車の性能や概念を、ジャンプアップすることを目標に置きました。高級車に乗ることのトキメキ、フラッグシップとしてのおもてなしとは何か? をつねに意識していました。

清水 それにふさわしいパワープラントがハイブリッドだったと?


定方 企画の立ち上げ時は、V12エンジンの可能性など、いろいろなパワートレーンを検討要件に掲げ、多方面から評価しました。最終的には“FR-AWD-Hybird”に決まった訳ですが、その理由はこれまでの高級車の常識を打破したい、高級車だから仕方がないと考えられていた燃費やエミッションなどの環境負荷物質をクルマの走りを犠牲にすることなく半減したい。つまり、相反する性能を高い次元で両立させることができる唯一のパワートレーンであるハイブリッドを採用することにしたのです。

当初、果たしてハイブリッドがフラッグシップにふさわしいのかは正直、未知数でした。もし、適していないのなら適するように変えなければいけなかった。
定方理氏清水 つねづね思うのですが、どんなクルマにしても大事なことは「自動車」としてどうあるべきかがもっとも大事で、ハイブリッドありきだったらダメだと思うのです。

定方 おっしゃるとおりです。

清水 しかし、私自身、先行のレクサスLS460のデビューに衝撃を受け、これを超えるのは、もはやLS600hしかないとも思っていました。さらに言えば、メルセデスやBMW、アウディなど世界の名だたるプレミアムカーたちと対等以上に渡り合うには、動力性能や豪華さなどだけではない、新しい価値の必要性も感じていました。

定方 今回のLS600hでは、高級車とハイブリッドとの高い次元での融合が、大きなテーマになりましたが、ハイブリッドを用いたことによる新しい価値をどう伝えていくべきかも重要課題でした。実際に使っていただける方をイメージし、ウイークデーはビジネスで後席に座って移動される方も、週末には自らハンドルを握って目的地に向かわれることもあるかもしれません。そういう方々に、LS600hならではのトキメキ、あるいはおもてなしを感じていただけることを念頭に置いて開発を進めていったのです。
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